茨城県議 小川一成のウェブマガジン

(株)明治 守谷工場 誕生秘話(2/2)

守谷の土地を
足立区が買う?

(株)明治 守谷工場(株)明治 守谷工場に併設する『みるく館』

前回 (株)明治 守谷工場 誕生秘話(1/2)

それはあんめよ。立ち上がる町議1期生

足立区役所が守谷町の土地を購入する、という話を聞いた私たち守谷町議1期生の会派(ふれあい会)のメンバーは反対を示しました。「冗談じゃあんめよ。足立区役所に売っては税収がゼロ、週末に区民がテニスをする姿を守谷町民は指くわえて見てんのか?」と、当時の守谷町の町長であった、大和田町長に詰め寄りました。

また同時に反対署名を集めるために、野木崎地区の地元住民の皆さんに事態を説明して歩きました。そのような活動のおかげもあり意外にも早く反対署名を集めることができたのです。

そしていよいよ反対を表明する準備が整うと、ふれあい会のメンバーで足立区役所にのりこみました。「足立区が守谷町の土地を購入する件ですが、われわれ町議会議員は反対です。地元住民も反対です」と担当者に伝え、反対署名を手渡してきました。足立区役所は驚愕したのでしょう。すぐに足立区役所の助役が守谷町役場にきて、「いったい、どうなっているのですか?」と説明を求めたそうです。

結局、足立区は守谷町の土地購入計画を断念しました。議会で土地購入のための補正予算14億円を白紙に戻したのです。

それから程なくして、同じ場所に企業誘致の話が舞い込みました。企業ならば固定資産税や償却資産税などの歳入が見込める。また雇用も生まれる。当然ながら当時の守谷町は企業誘致案を歓迎しました。その企業が現在の(株)明治 守谷工場です。

それから約20年の時を経て、(株)明治 守谷工場は関東エリアの主力生産拠点にまで成長しました。現在の守谷工場では牛乳、飲料、ヨーグルトを製造し、併設するみるく館では牛乳について学べる工場見学が人気のようです。ぜひ皆さまも、守谷市野木崎地区にある守谷工場に足を運んでみて下さい。そして『(株)明治 守谷工場 誕生秘話』を頭の片隅に留めておいていだだけたら幸いです。(完)


(株)明治 守谷工場牛乳に関する歴史的な資料も見学できます
(株)明治 守谷工場